Troublemakers トラブルメーカーズ
「異端児」たちはいかにしてシリコンバレーを創ったのか?
(訳書)本書を一言で表現するとすれば、「プロジェクトXのシリコンバレー版」です。本書の主人公は情熱あふれる無名のアメリカ人であり――全員で7人――シリコンバレーの事実上の生みの親。「シリコンバレーの見えざるヒーロー」と言い換えてもいいでしょう。本書との出会いは福岡。『福岡はすごい』の取材・執筆を始め、シリコンバレーの歴史を振り返る必要があると思って本書を読んだのです。数年後に妻からも「めちゃくちゃ面白いよ」と薦められました(妻は私がすでに同書を購入してい読んでいるとは知りませんでした)。妻が面白いと言うならば翻訳する価値があると思っていたところ、「出版界のイノベーター」ディスカヴァー・トゥエンティワンの編集者に出会えました。
マインドハッキング
あなたの感情を支配し行動を操るソーシャルメディア
(訳書)誰もが「まさか」と思っていたトランプ大統領誕生とブレグジット国民投票可決。それを背後で演出したのが軍事下請け業者ケンブリッジ・アナリティカ(CA)であり、CA内でキーパーソンの立場にあったのがクリストファー・ワイリー氏です。本書は同氏による内部告発本であり、何千万人もの有権者がフェイスブック上でどのように「洗脳」されたのかを浮き彫りにしています。軍事心理戦を舞台にした小説を読んでいるかのような錯覚に陥ります。同氏の文章力・観察力が光っています。私は一時期NPO「ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)」の活動に深く関わっていただけに、新潮社からの依頼を二つ返事で引き受けました。